富山県立しらとり支援学校の中等部の先生方を対象に研修をしました。
テーマは
「生徒をどう理解し支援するのか~臨床心理学的アプローチから~」
です。
約60名の先生方と90分間の時間をご一緒しました。
生徒の不適応行動は、どのような仕組みでおきるのか、
そして、その不適応行動にどのようにかかわれば、生徒のこころは成長していくのかということについて事例を通して考えました。
特に先生方が関心をもっていただいたことは、「生徒が葛藤できる環境を作ってあげること」だったように思います。現代社会では、葛藤することを避けようとしますが、土居健郎は「葛藤がない成長は考えられない」と述べています。夏休み明けからは生徒が適度な葛藤をする機会が増えることを願っています。
参加者からは
・水の上の氷を沈めるためにという質問に「押す」という回答がたくさんあったが、上から押すのをやめると「一時的に沈むが、抑えるのをやめるとまた元に戻る」という言葉を聞き、心に響いた。一時的に怒ったり、注意したりするのではなく「無条件の肯定的関心」「共感的理解」を意識して心の問題を一緒に考えて解決していきたいと思う。
・生徒が「つらいこと」「苦手な事」を「避けよう」「逃げよう」としている時に、教員がその苦手な気持ちや不安な気持ちをどんな風に考えているかを聴くことで、生徒が自ら「つらいこと」や「苦手なこと」に「向き合う」「付き合うきっかけ」を生むかもしれないということ、その葛藤の時間が大切で、葛藤することで成長するという言葉が胸に響いた。
など、たくさんの感想がありました。
*写真は主催者の許可を得て掲載しています。

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