
富山県こどもこころの相談室
知能検査のご案内
WISC-Ⅴ(5歳~16歳11ヶ月用 知能検査)
ウェクスラー式知能検査の最新版である「WISC-Ⅴ」が2022年2月10日に発売されました。
当相談室は、県内でいち早くWISC-Ⅴを使った知能検査をスタートさせました。
WISC-Ⅴの結果は就学に関すること、家庭や学校での支援方法の検討、発達障害等の診断の補助的なもの、お子さんの特性を踏まえた早期療育等のために広く活用されています。
現在、富山県内でWISCを取りたいときは、
・医療機関において、診断の参考データにする場合。治療の方針を立て、支援に活かす場合 等
・教育センターなどの教育機関において、継続相談の中で支援の参考にする場合 等
・学校において、スクールカウンセラーが学校長の指示によって取る場合(就学・進路等について)
等が多いようです。
このことから、純粋に子どもの能力を知ることや、子どもの得意・不得意を知るために知能検査を受けられる機会はほとんど無いと言ってよいと思います。
また、富山県の子どもを専門とした医療機関等では、知能検査の受検に数か月から半年以上の期間を待つことになるようです。
当相談室では、学校と家庭が早期に足並みをそろえた効果的な支援を行えるように、数週間から1か月程度で受検から検査報告書の作成ができるようにしております。そのため、当相談室には他県からも知能検査を受けくる方が増えています。
ハナ・グリーン著の「デボラの世界(1971)」という書籍の中で、ある患者について医師と臨床心理学者が交わしたやりとりが記述してあります。
「ある医師が、臨床心理学者の心理検査の所見を読んだ。所見には患者の短所や問題点ばかりが書いてあり、患者の特徴についてまとめてあった。医師はそれを見て、以下のように話した」
「病気の所在を示すテストだけでなく、その健康さを示すテストをいくつかつくる必要がありますね」
1971年の書籍ですが、現代の心理検査においても多くの示唆を与えます。
当相談室の検査報告書は、子どもの短所や不得意としている部分だけを書くのではなく、長所や得意としている部分についても詳細に記述します。そして、不得意な部分を得意な部分で補うことによって、日常生活で役立つような検査報告書作成を心掛けています。
当相談室の臨床心理士は、長年に渡り、病院、教育相談センター、発達支援センター、保育カウンセラー、スクールカウンセラー等の専門機関で子どもや保護者の方々に対する心理支援を行ってきました。そのため、検査報告面接では、保育所や学校に対して検査結果をどのように伝え、どのように支援に役立ててもらえばよいのかということについても相談することができます。
*WISC-Ⅴは「使用者レベルC(最難易度)」を満たす限られた専門家(臨床心理士・公認心理師等)のみが使用を許可されています。
WISC-Ⅴ(最新版)料金 30,000円(税込)
①事前面接(来室必要) 30分程度
(検査の動機、お子さんの日常の中で困っていること等について臨床心理士が丁寧にお聞きし、検査報告書の参考にします)
②検査の実施(来室必要) 45分~60分程度
③検査結果のデータ解析、報告書の作成(来室不要)
④報告書を使った検査報告面接(来室必要) 30分程度
(検査結果から読み取れる得意なところ、苦手なところ、今後の生活で役立つ工夫等について臨床心理士が丁寧に説明します)
「価格改定のお知らせ」
昨今の物価高騰は、オフィス運営をするための諸経費の増大や、質の高い心理支援サービスを維持するのためのスタッフの研修機会確保等にも影響を与えています。
このことから、誠に恐縮ではありますが、令和7年4月1日のお申込み分から、知能検査の価格改定をさせていただくことになりました。
変更前 税込30,000円(事前面接、検査、検査の分析、所見の作成、検査結果報告面接 全てを含む)
変更後 税込37,000円(事前面接、検査、検査の分析、所見の作成、検査結果報告面接 全てを含む)
なお、令和7年3月31日までのお申し込みについては、変更前の料金で対応させていただきます。
ご負担をおかけしますが、今後もより良いサービスの提供に努めてまいります。何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。